メーカーズ・ディナーに行ってきました。
マッテオ・コッレッジャの現当主、オルネッラ・コスタ・コッレッジャさんが初来日しました。それに伴い、インポーターさんの試飲会とメーカーズ・ディナーが催されました。
どちらも参加させて頂きました。試飲会の時は駆け足でテイスティングしましたが、ディナーでは、オルネッラさん自らがワイン、そしてワイナリーを説明して下さり、最高のマリアージュで、贅沢な時間を過ごさせて頂きました。
~ このディナーでのおしながき ~
冷たいロエーロ・アルネイス 2010
だだ茶豆のトルタ
少し温度高めのロエーロ・アルネイス 2010
パルマ産生ハムと白桃のサラダ
バルベラ・ダルバ 2007 と バルベラ・ダルバ “マルン” 2006
もち豚バラ肉とポルチーニ茸のカンネッローニ
ロエーロ 2008 と ロエーロ “ロケ・ダンプセイ” 2004、2006
シャラン鴨胸肉のアロースト イチジクのマルメラータが入った赤ワインのソース
アントス・パッシート 2008
ドライフルーツのケーキ
オルネッラさんのあいさつと共に、ロエーロ・アルネイスで乾杯!
温度を低めに設定したアルネイスは、香りは閉じ気味ながら フレッシュで、果実の甘みよりも酸味が際立つ。線は太くはないが決して細くはなく、スレンダーなイメージ。重くない、やや甘みを伴っただだ茶豆にピッタリでした。
次のグラスは、温度を少し高めに設定したアルネイス。先ほどのグラスとは対照的に 華やかな香り。そして酸味はそのままに、果実のふくよかさが感じられる。適度に熟した白桃との相性は抜群でした。
ここからは赤です。
ベースとなるバルベラは すンごい華やか。また 酸味も際立っていて果実味とのバランスが整っているだけに、バリックのニュアンスは気にならない。食事しながらのテイスティングは初めてながら、お料理に良く馴染み、ストレスなく喉を通る。
マルン2006はたいへん失礼ながら、試飲会では大きな驚きがありませんでした。なのにこの時ときたら!
「ようやく飲み頃がきたからリリースした」 という彼女の言葉に嘘はなく、柔らかく落ち着き払った存在感。スケールが大きい。そしてポテンシャルは計り知れない。「価格を考えれば・・・」などという職業的な詮索も忘れてしまいました。
そして彼女はこの食事会のために、「マルン 1997」を持ってきて下さいました。
熟成感はあるがまだまだ元気で強いアルコール感。2006年と同じ存在感がそこにありました。マルンは、マッテオ・コッレッジャの中で最高の畑。そしてマッテオがクリュに指定した初めてのワインです。このワインを飲んで、彼女がこれをいかに大事に考えているかが良く分かりました。
1997年というヴィンテージは、2000年、2003年と並び非常に暑かった年で、バルベラにとっては厳しい年でした。その厳しい年でさえ熟成に耐えうるバルベラを造った人は数少なく、他にエリオ・アルターレ、ドメニコ・クレリコ、そしてブライダのブリッコ・デル・ウッチェッローネが挙げられていました。
さぁ、ネッビオーロの登場です。
ベースのロエーロは、バルベラと同じく際立った酸味。果実味がしっかりしているので、バリックは気にならず食事が進みます。
ロケ・ダンプセイ。単一であるこの畑は国立公園内にある南向きのテアトロ型。年によって良い場所が違うのでそれを選んで収穫。18ヶ月バリック、24ヶ月瓶熟成、つまり3年半の熟成期間を経ます。2005年にロエーロがDOCGに昇格した際、法律で3年半の熟成を経たものはリゼルヴァと表記できると法改正されたことから、2006年のロケ・ダンプセイはリゼルヴァの表記がなされています。
「でも私たちのワイン造りは何も変わらない。ワイン造りは法律ではなく心意気だから」 と言ったサラさん(オルネッラさんの側近)の言葉が印象的でした。
2004年が今になってようやく良さが出てきたようです。まだ少し硬さが残るが妖艶な香り。タンニンを強く感じるが粒子は細かく喉の通りはスムース。
2006年。マッテオが追い求めていたスタイルになりそうだ、ということからラベルを変更。強いアルコール感。まだまだ硬さが残り、インクのようなニュアンスも感じられる。強く塩の効いたシャラン鴨と良く合いました。
食後のデザートにアントス・パッシートはうれしいですねぇ。
思わず感想を留めるのを忘れてしまいました(汗)。でもブラケットらしい爽やかな甘みと確かに感じる酸味は、食事の 「〆」 にピッタリでした。
オルネッラさんをはじめ、アジア・マーケティング担当のドメニコさん、そしてサラさん、たくさんのことをお話し頂きました。それを短時間でまとめるのは難しいことなので、取り急ぎこんな感じで食事会のレポートを終えます。
あとは、「食事会を終えて」 と題して、エノテカビアンキのブログのほうにアップしようと思います。その時にはお知らせしますので、どうかご期待下さい。
あ、それから、マーケティング担当のドメニコさんもまた、日本が大好きなようです。マジンガーZやコナン、ガンダム(特に何故かガンタンク)の話で、ワイン以上に興奮していらっしゃいました!
楽しい食事会でした!オピュームさん、ありがとうございました!
by amiciviniitaliani
| 2011-08-27 14:17