Amici Vini Italiani Kansai のブログ

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美学。


アヴィノフェスタ、テーマが発表されましたね。
楽しみです。

今日はそのテーマに沿った造り手、ではなく(笑)、先日来日して昼食をご一緒したジャンフランコ・ガッロさんのレポートです。

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言わずと知れた「北の巨人」こと、ヴィエ・ディ・ロマンスの当主。
今回は、「聘珍樓」さんでの中国料理とのマリアージュ!


「今日は僕が講師、なんて難しい話はせずに、友達と円卓を囲んでいるような感覚で、フランクに話をしよう。」

という冒頭の言葉を半ば疑いながら、会食は始まりました。

ほぼ全てのラインナップを、中国料理とのマリアージュ。これは彼にとっても初めての試みで、
実に贅沢なテイスティングでした。参考として、ソーヴィニョン・ヴィエリス2007とシャルドネ・チャンパニス・ヴィエリス2007を現行ヴィンテージと比較。

最も注意を払うべきは、その「色」。当たり前だが2007年は、現行の2012年と比較して濃い色を呈している。
これは酸化によるものではなく、「還元」によるもの。還元熟成は、本来ブドウが持っている色、ソーヴィニョンの場合は黄色よりも緑色が強いので、濃い色は呈しているものの茶色いニュアンスではなく、上質のオリーブオイルのような、輝きのある深い黄緑色。
これに対し酸化熟成を経ると、ワインの色が茶色くなる。リンゴを切った時の断面が、時間と共に色が変わるのと同じ。
なるほど確かに、「ビオを強烈にアピールする造り手」には、この色は見られない。


造り手を語るにあたって外せないのが「畑」の話だが、今回はソーヴィニョンのふたつの畑、ピエーレとヴィエリスにスポットを当てて話しました。

一般にこのふたつの違いは、樽熟を経たものとそうでないもの、とに分類されがちだが、それは正確ではない。

ピエーレに植えられているブドウはイタリア由来のクローンが多く、通常よりも房が小さく、粒と粒との間にスペースがあり風が通りやすい。楕円形をしており、果汁が多い。
結果、その最大の特徴である、「みずみずしさ」をストレートに引き出すべく、ステンレスでの熟成を経る。

それに対してヴィエリスは、フランス系のブドウが多い。房が小さく、粒も小さい。その分、旨味成分をはじめとする複雑さを構成する要素が多く含まれている「果肉と果皮の間」の部分をより多く抽出するため、ブドウジュースは複雑性を帯びたものとなる。その結果、9種類もの樽(アリエ、トロンセ、ヌヴェールのそれぞれの産地の樽を、新樽、2年樽、3年樽)を使って、その最大の特徴である、「深いコクと複雑性」を更に深める。


「ワイン造りに大切なのは、
それが、美味しくて楽しいもの、であること。
テロワールを忠実に表現しているものであること。
樽をはじめとする「技術」は、その目的を達成するための単なる道具なんだよ。」


そして彼は最後に、

「10年後の新しいワインのリリースに向けて今、動きだしている。惜しまれながらも「チャントンス・ロゼ」の生産をやめたのは、自分のリミットを既に超えていたことと、新しいプロジェクトを進めるには、そうせざるを得なかったんだ。」

この時、そのプロジェクトの概要を聞きましたが、「口外しないように」と何度
も注意されたので、ここでの記述は控えます。

10年後が楽しみですね!
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by amiciviniitaliani | 2014-06-19 20:30 | ワインの造り手。
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AVIによるイタリアワインの啓蒙と普及の為のブログ


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